どどめ色の真実

ジャンルばらばらの闇鍋ブログでございます。

【DUCその4】右代宮楼座について語る

 女心と母心、どちらが真か右代宮楼座!

 

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 ちょっと幼い感じになった。推定年齢30前半だっけ?

 

 うみねこには様々な魔女や悪魔、人ならざるものが登場します。そんな中最強は誰か、と聞かれたらまず話題に上るのが四兄弟の末っ子右代宮楼座です。人間です。生贄候補なので死ぬときは死ぬし、特別怪力設定がある訳でもありません。

 しかし、魔法の根源は信じる力。ep2のラストにて娘を守る為に万年筆にて怪物の目を迷わず突き刺し、素早い攻撃を加え、骨が折れようとも最期まで戦い抜いたその姿は正に女戦士と言わざるをえない!

 

 そんなプレイヤーに植え付けられた印象が、いつしか彼女を魔女にしてしまったのかもしれません……。

 

 それはさておき。

 基本的に彼女は温厚で、気遣いのできる人間です。ep1でも使用人の熊沢や義姉の夏妃に対し、それぞれにあったお土産を用意しています。確かにep2事件後は使用人に対し厳しい態度を取り暴言を吐きもします。しかし平常時では威圧することなく、使用人達にも上から目線の言動が見られることはありません。

 彼女の厄介なところは二面性が強すぎるという点です。しかも一度頭に血が上ると普段からは考えられない乱暴な気性の粗さが目立ちます。右代宮四兄弟の末である楼座が金蔵と似ている点は、まさにここだといえるでしょう。心の内で不満を漏らしつつも、それを表に出さないのが"大人の対応"というやつです。

 

 

 傍から見れば楼座は典型的な”悪い親”です。娘を虐待し、自分は男と旅行に行き、社長としても慕われない……。うみねこをクリアした後だと、楼座のことを嫌う人も多いのではないかと思います。正直なところ彼女の言動(特に真里亞関連)をあまり擁護はできません。どんな理由があろうと娘に当たっていい理由などあるはずもありません。

 

 ただ、同時に恐ろしくもあります。

 作中の描写を見ている限り、幼少期の楼座は非常に純粋で、兄姉の言う事をすぐ鵜呑みにする素直な子供でした。森の魔女の伝説を信じたり、九羽鳥庵のベアトリーチェが魔法を使えるかもしれない、と思うほどに感受性の強い子供でした。

 だからこそ、歪んだのでしょう。兄姉に虐められた思い出が残り、将来を誓った相手にも捨てられ、残ったのは娘と借金。それでも全てを受け入れ前に進める強さを持つ人間は凄いと思います。だって、きっと、大半の人間はそんなに強くない。

 楼座のしてきたことは間違っているけれども、自分がもしその立場だったら、強く生きることができるだろうか。そう考えるととても恐ろしいです。

 

 最後に少しだけ。

 楼座は孤独な印象が強いですが、学生時代にはちゃんと遊ぶ友人がいました。また、誕生日になれば家族がびっくり七面鳥を用意してくれたようです(残念ながらトラウマになってしまったようですが)。そして彼女自身も娘の為に、絵具を溶かした水をキャンディに変える魔法を使いました。綺麗な思い出が沢山あるのに、嫌な思い出ばかり心に刻まれていくのは悲しいことです。

 真里亞の魔法の根源である"日常に幸せを見出す"というのは、大人になればなるほど難しいのかもしれません。