どどめ色の真実

ジャンルばらばらの闇鍋ブログでございます。

【DUCその22】熊沢チヨ/ワルギリアについて語る

  運命を見守る心優しき師匠、熊沢チヨ/ワルギリア!

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  熊沢さんが持ってる布についてる白いのは、蜘蛛の巣です。

 

 明るくお茶目なベテラン使用人、熊沢のばっちゃん。初登場から戦人を茶化しつつ絵羽の嫌味をサラリと躱す素敵なおばあちゃんです。退職と復帰を繰り返し長きに渡って右代宮家に関わっていますが、その大きな理由は……九羽鳥庵に住まう二代目ベアトリーチェの世話役だったからです。改めて考えると、よく家族にばれなかったなあと思います。そこはまあ、熊沢特有の強かさを発揮したのでしょう。

 

 源次、南條もそうですが、ベアトリーチェや安田の件を時に嘘を交えつつ誤魔化す様は流石です。特にep1で金蔵の書斎に籠城した際は、少しの真実を交えつつうまい嘘でベアトリーチェの存在を隠していました。いやあお見事。

 

 源次に対するロノウェのように、熊沢から生まれた幻想の住人がワルギリアです。元ネタは「神曲」にてダンテの師匠であり、永遠の淑女ベアトリーチェの元へ導くヴェルギリウスです。更にそのヴェルギリウスの元ネタが、紀元前の詩人プーブリウス・ウェルギリウス・マーローWikipedia表記)……ep6でワルギリアが名乗るプブリウス・ワルギリア・マロはここから来ています。

 

 ep3にてプレイヤーを裏切り、ep4では完全に敵として登場したワルギリアですが、終始一貫する行動原理がベアトリーチェの味方であり続けるということです。ベアト自身の不器用さを知り、諫めながらも彼女の幸せを願い続ける姿はきっとベアトの望んだ理想の姿なのでしょう。しかし、「我らの告白」では狂言ということで共犯になっていただけ、となっています。もしかしたらep3で魔法バトルが行われたのは、狂言でないことに気付いた熊沢が止めに入ったことの暗示なのでは……なんて思います。

 だって、母の代から見守り続けていたんですから。ベアトが不幸にしかならない碑文殺人を是正するとは思えません。きっと、ベアトもそれを分かっていたのでしょう。「我らの告白」で熊沢を殺した後の一瞬、泣き顔になるのが見ていて辛い……。

 

 熊沢、源次、南條はきっと信じていたのでしょう。彼女がきっと厳しい真実に耐えられる強さを持っていることを。だからこそ彼女の出生の秘密を誤魔化さず全て話したのでしょう。

 

 信じた結果裏切られてしまったのは……真犯人なのか、熊沢なのか。