どどめ色の真実

ジャンルばらばらの闇鍋ブログでございます。

【DUCその23】右代宮夏妃について語る

 心に刻む片羽は決意の証! 本家を支える大黒柱、右代宮夏妃!

 f:id:Equisetum:20200323221939j:image

  手を描くのが苦手です。

 

 推定50代の人妻とは思えない素敵熟女夏妃、通称なっぴー。体験版として無料でプレイできるep1にてその高潔さと苦労人ぶりを披露し、うみねこの真のヒロインは若者ではなく熟女という不文律を作り出しました。異論は認めますが、私は私の真実を譲りません。

 

 夏妃の魅力のひとつはその強かさにあります。表面上は政略結婚と男尊女卑により抑圧された悲劇の人ですが、本人は自分の置かれた状況に耐え、右代宮に尽くす覚悟を固めています。また旦那が瀬戸際に追い込まれた際も自分の持てる限りで支えることを決意します。心底敬愛する金蔵の死を隠匿し、法を犯す。だからといって敬意を捨てた訳ではない。生半可な気持ちではできません。

 

 惜しむらくは自分が押し込めた憎悪を見知らぬ赤ん坊に向けてしまったこと。その経緯を考えると同情は出来ますが、悲しい話ではあります。夏妃の感情が顕著なのは、ep5でヱリカに詰問された際の独白です。自らの19年前の罪を曝け出す際、夏妃の語る話は自己弁護に満ちています。赤ん坊と一緒に突き落とした使用人への謝罪は遺族が亡くなった後墓の前で懺悔と言う形、赤ん坊に対してはたとえ復讐をされても謝るつもりはない。

 うみねこで重要な要素の一つに「真実は観測者によって形を変える」というのがあります。ep7クレルの告白がそうであったように、ep5夏妃の告白も自分から見た真実がさも全てであるように語られています。それに疑問を持てるのは、きっと、私たちが第四の壁*1の向こうにいるからなのでしょう。誰だって自分が中心の視点になってしまうものです。

 まあ、私はあの独白大好きなんですけどね。そういう人間らしい弱さが見えるのがいい。

 

 ところで夏妃関連で好きなのが、蔵臼との新婚旅行についてベアトに話す場面。これでもかってくらい初々しくて思わずニヤニヤしてしまいます。しかしこの光景は夏妃がひとりぼっちで紅茶を飲みながら昔の思い出に浸っているだけ、とベルンカステルの赤き真実が切り捨てました。

 ただ、私はもう一つ異なる真実を提示してみます。例えば金蔵の死亡隠匿の共犯者となった紗音と一緒に紅茶を飲んで、昔話をしてみたとか。

 そうだったらいいなあと思います。

*1:物語を俯瞰する視点、テレビを見る視聴者のような視点のこと。