どどめ色の真実

ジャンルばらばらの闇鍋ブログでございます。

【DUCその29】右代宮絵羽について語る

 愛と悪意と慈悲と憎悪と。全てを背負う魔女、右代宮絵羽!f:id:Equisetum:20200329000125j:image

 服の模様ややこしすぎるよ絵羽伯母さん……。

 

 登場直後から皮肉の聞いた言葉と棘のある台詞が特徴的であり、また絵羽の魅力でもあります。それが苦手な人にとってはep1、2の段階では小憎たらしい伯母さんという印象でしょう。これらのepを執筆したのが安田だとすると、隠しきれない敵意が滲み出ているように思えます。やるな、安田……。彼女の印象が変わるのはep3から。悪夢と言う形で語られたその過去は旧き日本の男尊女卑に満ち溢れた屈辱的なものであり、絵羽が蔵臼に対抗心を燃やすのも理解できるというものです。

 

 幼い頃から当主の座に固執し続けた右代宮絵羽ですが、彼女の夢は最悪な形で成就してしまいます。そう、一族全滅の唯一の生存者と言う形で……。当然ながら周囲からの評価は最悪。疑惑が悪評を形作ったのか、普段の言動が更なる疑惑を呼んだのか。どちらもありそうです。

 

 最後までプレイした人は恐らく絵羽に対して、「自分が石を投げられても仇敵の娘を守る聖人」という評価を抱くのではないでしょうか。私も絵羽という人物は非常に芯が強く逞しいと思います。

 

 なので、ここではあえてきつめの意見を。

 実は最初にうみねこをクリアした時、唯一の生存者が絵羽であることを妥当だと思っていた覚えがあります。なぜなら、右代宮絵羽という人は色々な因果の元凶だと考えていたからです。兄嫁に対しては理不尽な悪意をぶつけ、息子に近づく使用人には軽く引くレベルの毒舌を吐き、かなり歳の離れた妹にはトラウマを植え付け人格形成に影響を及ぼす……。しかもそれが六軒島事件を形作る事件に大きく影響を与えています。まあ更に元を辿れば金蔵なのですが。

 

 初期の印象がそうであったように、絵羽という人間は表面上かなり嫌な性分です。深く知ればその魅力と優しさを理解できるでしょうが、安易な気持ちでは近づかせない雰囲気を持っています。縁寿が死後に絵羽の秘められた性分を理解できた、と考えるとなんだか素敵です。良かったね、絵羽伯母さん。

 

 私はかつてこのブログで「金蔵ぐう聖説」という記事を書いたことがあります。内容はともかく、このタイトルに関しては「家族の仇を慮る絵羽伯母さんマジぐう聖」みたいな意見に対抗してつけました。

 金蔵ぐう聖を言っておいてなんですが、うみねこに「綺麗な人間」はいないと思っています。皆それぞれに何かを抱え、汚い感情も持っている。そんな中で泥に埋もれた綺麗な部分を見出し、愛そう。……それが『うみねこのなく頃に』という物語なんじゃないかと思います。